【対談】巨乳しかいなかった時代 あべみかこという証明

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巨乳しかいなかった時代 あべみかこという証明

角子 今日は何の話ですか。

万太郎 あべみかこの話をしたい。

角子 また好きな女優の話ですか。

万太郎 いや、今日は市場の話でもある。

角子 珍しく理屈がありそうですね。

万太郎 あるんだよ。角子ちゃん、昔のAVって何が主流だったと思う。

角子 わかりません。

万太郎 巨乳だ。それしかなかった。

角子 それしかない。

万太郎 極端に言えばな。パッケージに並んでるのは全部そうだ。

角子 全部ですか。

万太郎 全部に近い。数字で言えるほど正確な話じゃないが、そういう空気だった。

角子 なんでですか。

万太郎 わかりやすいからだろうな。パッケージを見た瞬間に伝わる。

角子 売り場で選ぶからですね。

万太郎 そうだ。レンタル店の棚を思い出せ。一瞬で判断するんだよ。

角子 行ったことないですけど。

万太郎 まあ、想像してくれ。とにかく、目立つものが選ばれる。

角子 じゃあ、貧乳の作品ってなかったんですか。

万太郎 ほとんど見なかったな。あっても企画物の隅っこだ。

角子 今はちっぱいって呼び方もありますよね。

万太郎 その言い方が定着したのは、あべにみかこの時だな。だいぶ後。当時は巨乳と比較して貧乳としか言わなかった。

角子 言葉が変わったんですね。

万太郎 変わった。貧乳ってのは、そもそも足りないって意味だろう。

角子 言われてみると失礼な言葉ですね。

万太郎 失礼だ。ちっぱいのほうは、まだ愛嬌がある。

角子 言葉が変わると、扱いも変わりますね。

万太郎 そこは大きいと思う。足りないものじゃなくて、一つの好みになった。

角子 それで需要が見えるようになったと。

万太郎 順番はどっちが先か知らんがな。同時に動いたんだろう。

角子 それであべみかこさんが出てくるわけですか。

万太郎 出てくる。そして売れた。

角子 売れたんですね。

万太郎 売れた。人気が出た。それが答えなんだよ。

角子 需要があったってことが証明された。

万太郎 そういうことだ。あるとわかれば、業界は追随する。

角子 今は普通にありますよね。

万太郎 普通にある。ジャンルとして確立してる。

角子 最初の一人って大変ですね。

万太郎 大変だ。前例がないんだから。

角子 この前の飯島愛の話と同じ構造ですね。

万太郎 鋭いな。まさにそうだ。壁をこじ開ける人がいる。

角子 でも、体型って本人の努力じゃないですよね。

万太郎 そこなんだよ。だから才能って言い方はおかしいのかもしれん。

角子 じゃあ何ですか。

万太郎 ……いや、才能はある。体型の話じゃなくてな。

角子 どういうことですか。

万太郎 需要があると証明するには、売れないといけないだろう。売れるには、体型以外の何かが要る。

角子 演技とか。

万太郎 演技も含めて、全部だ。存在感というか。

角子 結局そこですか。

万太郎 そこだ。体型だけなら他にもいたはずなんだ。だがこの人が広げた。

角子 その差は何ですか。

万太郎 ……見ればわかる。

角子 また出ましたね。

万太郎 だが今回は理屈も言っただろう。

角子 半分だけ認めます。

万太郎 半分か。

角子 でも、業界の話としては面白かったです。

万太郎 だろう。ただの好みの話じゃないんだ。

角子 毎回そう言えるといいですね。

万太郎 努力する。

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